味噌蔵

音源:四代目 三遊亭円遊

店の留守番をすることになった番頭達が食べることになったのは、マグロの刺身、タコの酢の物、牛鍋、寿司、田楽。田楽とは何か。他は判るがこの田楽というのだけはちょっと曖昧で、コンニャクに味噌を塗ったもののようなイメージしか無かったのだが、どうも、豆腐に味噌を塗って焼いたものらしい。コンニャク田楽というのもやはりあるのだが「豆腐屋が焼いている」といっているので、豆腐バージョンに違い無い。

番頭が「田楽というと木の芽田楽といってこの季節には無いだろう」と言っている。ここで木の芽とはサンショウの事。サンショウの葉が無いということはこの噺の季節が冬だということになるだろう。熱々に焼いた豆腐とちょっと香ばしくなった味噌の香りはいかにも酒の肴になりそうだ。