2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

セレンディピティ

思考の整理学で知った言葉で、 科学者の間では、こういう行きがけの駄賃のようにして生まれる発見、発明のことを、セレンディピティと呼んでいる 中心的関心よりも、むしろ、周辺的関心の方が活発に働くのではないかと考えさせられるのが、セレンディピティ…

思考の整理学

アイディアを産み出す事に王道は無いのだろうが、筆者が培ってきたやり方を元にして数々の考え方が纏められている。1986年に執筆された本なのだが、その示唆するところは今日では全く輝きを失っていない。また話のいくつは脳科学者の茂木健一郎と同じような…

池田の猪買い

ある冷え性の男、猪の肉が薬になると言われて猟師がいるところまで出かける。既に捕まえて肉になっている猪はあったのだが、新鮮なものが欲しいと頼んで猪を撃ちに行く。さて猪を見つけて猟銃を撃つと猪がバタッと倒れる。男はそれでも疑って、これはもとも…

皿屋敷

昔代官が屋敷で働くお菊という女に横恋慕していたのだが、受け入れてくれなかったのを逆恨みして罠にかけ、十枚ある皿の内一枚を無くしたという濡れ衣を着せて惨殺する。お菊は化けて出るようになり、それが今でも出てくるというのだ。 それを面白がって若者…

鉄砲勇助

男が知り合いに法螺話を並び立てるお話。信州に旅行に行ったという設定で、寒いものだから田んぼで足が氷ついた鴨を捕まえるとか、寒くて声が凍ってしまうとか、色んな法螺を吹く。 漫才でも法螺を並び立てるのは多いが、この落語は丁度そんな感覚だ。次はど…

脳と気持ちの整理術

脳の働きを良くする、頭を使った活動の生産性を高める為に心がけるべきことが書かれた著書。脳神経外科の専門医なのだが、平易な内容で誰にでもわかりやすく書かれていて、提案にもはっきりとした根拠がある。また日頃うすぼんやりと実践している事も多く出…

西の魔女が死んだ(続き)

小説に続いて映画を見る機会があった。原作に非常に忠実にできた脚本になっている。 林の中の洋風の一戸建ての家、緑に覆いかぶされた細い道、丘に覆う野イチゴ畑など、目に入る光景は小説を読んだだけでは感じ取ることができないものがある。そこが映画監督…

鷺とり

ぐうたら過ごしているある男が鷺を捕まえてお金にしようと企んだ。ある寺の池にまだ日が上がらない内に忍び込み鷺が寝ている所を幾羽も捕まえて腰の紐に結わえ付ける。帰ろうとしたときに鷺が目を覚まして羽ばたいたものだから飛ばされてしまう。五重塔のて…

つる

物知りで知られる隠居の家に男が訪ねる。男は鶴について聞いていくと、隠居は昔は首長鳥と呼ばれていた、という薀蓄を語る。が、男に何故鶴と呼ぶようになったのかと尋ねられると苦し紛れにでっちあげる。 昔浜辺に鶴のオスがツーと飛んできて松の木にポイッ…

猫の忠信

女の浄瑠璃の師匠に心を寄せる男、同じく浄瑠璃を習う友人が女師匠といちゃついている所を目撃する。男はそれを友人の女房に言い付けるのだが、なんと友人はその家で寝ていた。女師匠といちゃついていたのはなんと猫が化けていたのだ。猫は両親が三味線にさ…

西の魔女が死んだ

不登校になった女の子とその祖母のふれあいを描いた小説。 女の子は祖母の家で二人で暮らし始める。祖母は不思議な能力、といっても超能力という事でもなく、将来を感じ取る能力とでもいうのか、そういう能力を持つことを魔女といったりするのだが、女の子は…

次の御用日

お店の主人が丁稚を連れ立って縫物屋に出かける。その途中大きな男に驚かされて主人は健忘症にかかってしまう。 店の人はその男を訴え、関係者は奉行所に呼ばれる。丁稚はその時の状況を奉行に説明する。男が「あっ」と大きな声を出したのが原因だという。奉…

うなぎ屋

ある男が知り合いを誘ってうなぎ屋に行こうと誘う。そのうなぎ屋というのは、最近職人がいなくなったのに、素人の自分が料理をやっているというのだ。 さて両名がうなぎ屋を訪ね、うなぎ屋がうなぎをつかもうとするとうなぎがツルツルとすべるものだから、う…

はてなの茶碗

ある茶店で通称茶金さんと呼ばれる茶道具屋で名の通った人物がなんでも無い湯呑茶碗をしげしげと眺めた挙句に「はてな」と一言。茶金さんが目を付けたからにはとんでもない値がつくに違いないと、油屋がそれを2両で買い付ける。 油屋は茶金さんの店にいって…

首提灯

酒の好きな男が酒屋で飲んだところ細かいお金が無い。それで近くの夜店に両替に行くと仕込み杖が目に入るのだが結局これを買って、酒屋の支払いも終える。 さてその夜の事、その男のところに盗人が入る。仕込み杖を試したくて仕方が無い男は、ばっさりと首の…

キャズム

技術的イノベーションが市場に普及しメインストリームに入ろうとする時、容易に超えられないギャップがあり、本書はこれをどう超えていくかを述べたものだ。新しい技術が普及するライフサイクルに応じて顧客層を分類する。 イノベータ(テクノロジーマニア):…