幾代餅

ある男が恋患いをする。相手が問題で吉原の花魁、幾代太夫だという。その男の主人、恋患いを治してやろうと、一年働いてお金を貯めればあわせてやると約束する。
男は一生懸命働いて念願かなって幾代太夫と会うことができた。幾夜太夫は次はいつ会えるのかと聞くと、男は正直にいきさつを説明する。だから次に会えるのは一年後になると。
その正直な話に感動した幾代太夫、年季が明けたら会いに行くから結婚して欲しいと願い出る。男は大喜び。
さてその年季明けが来て、本当に幾代太夫が嫁ぎにくる。男と結婚し餅屋を開くことになる。花魁が開いた餅屋だというので人気を呼び結構繁盛したという事だ。

花魁とは格の高い遊女の事。