妾馬

長屋に住む娘が大名の側室になり、めでたく跡取りを生む。その娘の兄が大名の屋敷に呼ばれるのだが、何せ貧乏なものだから大家に紋付袴、ぞうりまでも借りる。
大名の前に出ても、しゃべりかけられる言葉が上流階級のものだから、兄はことごとく勘違いする。酒も入って、無礼な態度はますますひどくなる。大名からは普段通りしゃべってよいと言われ、妹とも話しができ、母親も孫を見たいだろうなとしみじみと語ったりする。

それでも、大名に気に入られて召抱えられることとなる。