荒茶

天下分け目の合戦、関が原の戦いを前にして徳川家康のさしがねで本多正信が豊臣方の加藤清正福島正則池田輝政浅野幸長黒田長政加藤嘉明細川忠興を茶会に誘う。仲間に引き入れる為だ。
そういういかにも厳しい戦いの幕開けのような導入部分とはまったく関係の無い話。
当の7人は細川以外はまったく茶の心得が無いので、ほかの者達は細川の真似をすることにするのだが変なことばかり真似をする。首が痛いので首をかしげているのを真似たり、バランスをくずして障子にぶつかったのを真似したり。

茶を飲む段になると、2番手の加藤が茶に髭を浸してしまう。ほかの人達は飲むのがいやで隣に飲まないで回す。最後に飲むことになるのが福島で全部飲み干し、お菓子まで食べて笑い出してしまう。
福島がひねくれ者だとわかっているので「怒っているのか」と聞かれるのだが、「可笑しくって(お菓子食って)笑っているのだ」と。