質屋蔵

ある質屋の蔵に幽霊が出るといううわさが立つ。これはほっておけないというので番頭と手伝いの男を夜に調べにやる。所がこの二人は怖がりでどうにも見張りするどころではない。
旦那はそんな所だろうと見越していて蔵にやってくる。すると質の品が相撲をとりはじめたりする上に、菅原道真を描いた掛け軸から道真が抜け出してきて、「質置きし主に、疾く利上げせよと伝えかし。どぉやらまた流されそぉじゃ。」と。

サゲのくだり、掛け軸を質屋に預けた人は角の時平(しへい)さんというのだが、道真を九州に流罪にした人は藤原時平だそうだ。
また利上げというのは期限が来たときにその時までの利息だけを払って期限を延ばしてもらうこと。
はじめはサゲが全く理解できなかったのだが、インターネットにこうした解説を乗せている人が結構いて、それらを読んでやっと意味が判った次第。いやつくづく便利なものだし、載せてくれている人には感謝。
話も40分くらいと結構長く、最後までしっかり聞きとおすのも割りと気合を入れておかないと途中で意識がふっとどこかに行ってしまう。