景清

目を患ってしまい失明した男、絶望に打ちひしがれながらも知人の勧めもあって観音様に願を掛ける事にする。観音様にお参りに行くと同じ境遇の娘がいて懇意になり、あろう事か賽銭を盗んでそれで酒を飲みに行ってしまう。これでは治る訳が無いと知人は清水寺に100日でも200日でも願を掛けろと諭す。自暴自棄になりかけた男も思い直して100日通ったその日。目は見えるようにならない。すっかり気を落として興奮しながら知人に連れられて帰ろうとしたとき、大雨が降り始め雷が落ちる。観音様が現れ、母親の信心もあって、景清の目を貸し与えると言うと、男の目が見えるようになる。


笑いのある場面は何度かあるものの、全体には情味のある噺で、この種類の落語は結構好きだ。
景清とは源頼朝の命を狙った豪傑の名で、景清は捕えられたときに源氏の世は見たくないと自分の目をくり貫いて清水寺に奉納している。