最後通牒ゲーム

茂木健一郎の講演に最後通牒ゲームという話が出てくる。
AさんとBさんが何か(例えばお金)を貰う事になる。AがBに分け前を提案し、もしBが拒絶すると二人とも受け取れなくなる、というシステムだとする。どんなにひどい提案額でも無いよりはいいので受け入れる方が良いはずだが、何故か不公平な提案だと拒否してしまう、という理論。

何故か。茂木氏はこれを行動経済学の考えに沿ってこれを利他行動だと言う。つまり自分が不利になるとしても、公共の利益を優先したり、ずるい相手を罰するという考えに沿って行動する、という訳だ。

実際どうなるか。AさんとBさんの立場が同等だとすると、AさんはBさんの心境を理解するものだから、公平な提案をするのだろう。

この話で中国の値切りのシーンを思い起こした。店員は本物だと1万円する商品を偽物だからと打ち明けて5千円で売るというと、お客(私かも?)は品物には満足しても値切りに出る。言えば安くなると判っているということもあるが、店がどれだけ利益を得るのだろうかという事が気にかかる、という事もある。できれば原価ぎりぎりのところで買いたい(売らせたい)と考えるわけだ。
日本ではこういうやり取りはあまり一般的では無いように思う。店がとんでもない暴利を得ようとしているとは思われないという常識感もあるかもしれないし、無用な争いを避けたいどう心境もあるからだろう。

トヨタはどうかと連想した。(実際にお付き合いしたことは無いが)ぎりぎりまで調達価格を叩くと聞く。これは、最後通牒とは話が別か。。