40歳から伸びる人、40歳で止まる人

40歳ともなると立派な中年で、仕事をしていれば仕事人生も半分を経過したことにもなる。本書が"伸びる"といういうのはこれまでの半分の延長ではなく、質的に大人である為に、また今後定年までをどう再定義するか、と捕らえたもの。
短い話で構成されていて、どれもうなずける内容で、とは言え出来てないなぁと反省もさせられる。

  • 吾十五にして学に志し三十にして立つ。四十にして惑わず、五十にして天命を知り、六十にして耳に従う。七十にして心の欲する所に従えども矩を踰えず。<孔子 論語
  • 伊能忠敬が、後世に残る業績に踏み出したのは、いまでいえば定年後の事であった。入り婿で商いに従事していた彼は、隠居年齢まで立派に家業を務め、普通なら楽隠居する年になってから、天文地理学の勉強を始めた。
  • オヤジが総じてダメなのは若いときから自分に金をかけないからだ。女は一部の主婦を除いてほとんどが自分に金をかける。いわゆる『自分磨き』みたいなものにも積極的に金を使うのだ <中村うさぎ
  • 好奇心はには、興味があるからやるというより、やるから興味ができる場合が多いようである  <寺田寅彦

論語の「四十にして惑わず」がこたえる。惑いっぱなしだな。