質屋蔵

噺の山場は三箇所ある。
?質屋がうらみを買う商売だということを説明するところ
?熊公がこれまで酒などを失敬したことを早合点して白状するところ
?蔵を調べに行くと道真公の霊が登場、質流れしないように利上げを願う(サゲ)

一つだけ取り上げても噺が出来そうなくらいの内容で実にいい。


先日、菅原道真公を祭っている荏柄天神社に参拝にいった。
梅の花が咲き始めたところだった。

東風吹かば 匂ひをこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ

桜の花が登場する落語は沢山あるが、梅の花は自分の知る限りは思い当たらない。
質屋蔵に出てくる梅にしても、そこに梅の花が咲いているという訳ではない。
桜程では無いにしても日本人に親しまれている花なのに、どうしてなのだろうか。