佐々木裁き

子供達の遊びを見ていた佐々木という奉行、ある子供が非常に知恵があることに感心して、後で奉行所まで来るように言う。
そこでもその子供は佐々木奉行の問いかけに軽快な受け答えで切り返す。
星の数を数えられるか?と問われて、数えるからそこまで連れて行ってくれとか、衝立に書かれた仙人に聞いて来いと命じられて、絵が喋るはずも無いのに佐々木はアホだなと言っているとか、まるで一休さんのトンチを聞かされているようなとても子供とは思えない機転の聞き方だ。
与力の事を起き上がりこぼしに例えてお上の威光でそっくり返っているだけとか、お金のある方に傾くとか、ブラックユーモアも素晴らしい。

この落語が他と違うのは、子供の答えそのもの一つ一つが落ちになっていて、話の最後に笑いを取る為のさげが無いこと。