雨乞い源兵衛

ある村で日照りが続いたので皆が困っていたところ、庄屋が源兵衛という男の家を訪ね、お前の先祖は雨乞いで村を救った事があるのでお前もできるはずだと迫る。
源兵衛はそんなことは教わった事も無いのでどうしようも無かったのだが、そこは天気の事、いつまでも日照りは続くわけも無く、雨が降り始めた。
村人達は大喜びだが雨が降り続いて堤防が壊れるというので今度は雨を止ませろと源兵衛は注文される。しかもできなければひどい目にあわせるし、成功すれば庄屋の娘、それもなかなか嫁の貰い手の無い結構年のいった娘を嫁にやると言われる。

さて、やはり雨もいつまでも続く訳が無く天気は回復し、庄屋が娘を連れて源兵衛の家を訪ねるのだがどこにも見つからない。姿を隠した訳だ。
庄屋は「私が振られた。相手が雨乞い源兵衛なのだから仕方が無い。」


振られたのは娘の方なのだが庄屋にその役を負わせるサゲ。なんらかの工夫なのだろう。