竜馬がゆく(二)

竜馬は留学期間を終えて土佐藩に戻ってくる。土佐では日本の行く末を憂う武市半平太と親交を深め、また学問も学ぶ。薩長土の三藩連合で幕府を倒そういう気概が高まる中、武市は藩の勤王化の為のクーデターを企て、土佐藩だけでは限界があると感じる竜馬は脱藩、と別の道を歩み始める。

第一巻の出来事が黒船来航だとすると、第二巻は桜田門外の変だろう。この出来事によって、思想を持つ者達が幕府要人を斬ることができる事がはっきりし、その事により倒幕というそれまではとんでもなく思われたことが、やれるのではないか、という考えを導いたのではないか。

竜馬は海外の事を勉強し、日本との政治の違いに驚く。これがその後の竜馬の思考の規範となったようだ。

竜馬にとって大驚異であったのは、その憲法というものが、国の最高のとりきめであり、国王といえどもこれに服さざるを得ず、さらに議会が国政の最高の権威で、法律を決め、内閣を入選する。・・・政治というのは人民の幸福のために行うという建てまえが、竜馬をびっくりさせた。