子ほめ

とぼけた男が聞き間違いである家でただ酒を飲めると勘違いして尋ねる。その家の主人、ただ酒を飲みたいのだったら若く見えるとか、子供の人相がいいとか、お世辞を言えば相手も酒を飲ませてやろうという気になろうというものだとアドバイスする。

さてその男は街に出てそのアドバイスを試すことにするのだが上手くいかない。『厄そこそこ』と言いたいのに相手が40歳だったり、逆に相手にお世辞を言われて奢ってやりそうな気になったり。
生まれたばかりの赤ん坊を褒める段になると、「どうみても若く見える。生まれてないみたいだ」

人を褒めるのは難しい。明らかにお世辞と悟られるのはいけない、相手の良い所、それも認めて欲しい所を突かなければならない。さらには、本人すら褒められたいと気がついていないような、それでいて本人が納得できるような事を気づいて教えてあげるのが良いように思う。
ここで登場する男、失敗するぞと聞くほうに思わせておいて、その期待を裏切らない。素直に笑える。