芋俵

音源:立川談志 談志百席


二人組みの泥棒が金持ちらしき店に忍び込もうと考える。その手口というのが、一人が芋俵に入っておいて店に預かってもらい、夜になって店が閉まったら芋俵から出て盗みを働こうというものだ。
首尾よく芋俵に入ったまま店の中に入れてもらったところ、小僧と女中がお腹がすいたというので、芋俵から芋を失敬して食べようかという話になる。小僧と女中が芋俵の隙間から手を入れて芋を取り出そうをしていると、中の泥棒のお尻の辺りを撫で回す格好になり、泥棒は可笑しくてお腹に力が入って、たまらずオナラが出る。女中が「あら、気の早いお芋」


泥棒が何かに入っていられればなんでもよかったのだろうが、芋俵というのが味噌。勿論サゲに繋がるということもあるが、何せ人が入っているのだから表面がごつごつする。それが米俵や麦俵なんかだとキレイに収まるだろうから、ごつごつした形にはならないだろう。
そういえば先日見たテレビでやっていたある泥棒の手口で、旅行鞄に泥棒が隠れてその相棒がホテルに行って預かってもらい、荷物置き場に持って行かれた後で中から出てきて一仕事をした後で、相棒がホテルを間違えたといって荷物を引き取りに来る、というのがあった。全く芋俵と同じ作戦だ。