脳を生かす仕事術

茂木健一郎の最初の教えは、アウトプットする事が学習が強化されるという事。そして、脳は創造することに使うべきであって、今やインターネットでありとあらゆる情報が入手できる時代にあっては脳を暗記に使うべきでは無い、というもの。フラット化し続ける現代においてはまさに知的な付加価値が重要なのは間違い無い。

そして、前頭葉をフル活用するためのキーワードは、
①クリエイティビティ(創造性)をもっていること
セレンディピティ(偶然の幸福に出会う力)があること
オプティミスト(楽天家)であること
④ダイナミックレンジ(情報の受信範囲)が広いこと
イノベーション(改革・確信)を忘れないこと

①では、アイディアを「生き物」のように捕らえて育てる、というメタファが面白い。無意識で捕らえると本質が見える、という。これは「思考の整理学」でいう、「見つめる鍋は煮えない」現象と附合する。

③では、楽観主義でなければ前に進むことが出来ないと述べる。脳科学の見地から言うと、たとえ根拠が無くとも自信を持つことで前頭葉が活性化され、創造、出力する事が可能になるということなのだそうだ。

テーマが「仕事術」という事だからなのかも知れないが、全体を通して新発見という事は特になかったが、逆におろそかにできないことを脳科学の見地で根拠付けて説明してくれた、という内容だろうか。