替り目

酒好きな男が外で一杯飲んでから家に帰る。女房にもうそれ以上飲むのは止めろと言われるのにまだ飲みたがる。つまみが無いのでそれも買って来いと行かせる。
酒をお燗にして飲みたいというので、通りかかったうどん屋にただでお燗を付けさせるのだが、それを聞いた女房はうどん屋が可愛そうだからうどんを買ってやろうと遠くから呼び戻そうとする。別の客を相手にしていたうどん屋、それを聞いて、「お銚子の替り目だからよそう」と。

話の半分は男と女房のやりとりなのだが、落語でのこういったときのパターンの一つは、だらしない夫があれこれと注文するのをしっかりした女房が旨くかわす、というもので、自然と笑いがこみ上げてくる。