意思決定のマネジメント
どこでこの本の事を知ったのかは忘れてしまったが、意思決定理論の初歩というようなことを言っている人がいたので興味を持った。
- 作者: 長瀬勝彦
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2008/09/05
- メディア: 単行本
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合理的な意思決定モデルでは、ある効用関数の値を最大にするようにすれば良いということになるのだが、これが結構使えない。何故かというと人が通常意思決定するプロセスとかけ離れているからだ。
という訳で特殊な場合を除いては人間らしい意思決定プロセスに頼らざるを得ないのだが、そこに様々なバイアスがかかるという落とし穴があるのでそこを注意せよ、という主張。
話は面白かった。日頃、なんでこんな流れになってしまうのだろうということを、バイアスという切り口で解明している。
だけど、現場でどれくらい応用できるのだろうか、というのは疑問。往々にして、意思決定の場面というのは、バイアスと自覚しつつ(なにか短絡していると思いつつ)、それを認めてしまうと先に進まないからやるしかない、という事情の上に成り立っている事が少なくないからだ。
是非、実践編、のような研究を期待したい。