講演

小林秀雄 文学の雑感

例によって一つのテーマを徹底して掘り下げる姿勢は同じで、小林秀雄の講演CDも3作目になるので、口調にも慣れてきた。研究している本居宣長に触れて、宣長の歌が紹介される。 敷島の 大和心を 人問はば 朝日に匂ふ 山桜花 桜と言えばソメイヨシノが殆どだが…

司馬遼太郎「坂の上の雲」を語る

文芸春秋の特別企画から。 日露戦争は祖国防衛戦争でした。強い相手に対して、弱い自分がなんとか生き延びるため、知恵を働かせている。知恵はむしろ弱いものが持っているものです。弱いものが持っている知恵を働かせ、べつに政府が宣伝したわけでもなくて、…

小林秀雄 現代思想について

テーマは前もって決めていないと言いながら、自身が直に60歳になることに触れ、歳を取ることと思考する事にどんな関係があるかから入っていき、少しずつ話が展開されていく。自分はこう考えるという自説を先人の教えの解釈と対比しながら述べるスタイルもあ…

茂木健一郎 とやま夏季大学

mp3で公開されている講演を聞く。講義と質疑応答を合わせて3時間を越える。最初の講義は「いかにして変わる事ができるか」という事がテーマ。 それには「偶有性」が深く関わっていて、判っていることと判ってないことは半分ずつあるということで、その判って…

小林秀雄「信ずることと考えること」

講演CDから。 ユリ・ゲラー出演のテレビ番組を知人と一緒に見ていて、止まった時計が動くように念じたら動き始めた、という事をこともなげに話し始まる。正直、自分自身、念力があるとは昔から信じていないので、冒頭からビックリさせられる。聴衆も初めは笑…

茂木健一郎「脳をいかして生きる」

朝日カルチャーセンターでの講演。100人くらいはいただろうか、狭い教室が満席になっていた。 今日の講演の流れ。 楽観回路。福澤諭吉は14歳まで字が書けなかったがそこから猛勉強した。蘭学を学んだが横浜では英語が主流な外国語だったので英語を勉強した。…

冴えた脳、意欲を高める脳のつくり方

築山節(つきやまたかし)さんの講演を聞きに行く。築山さんを知ったのは、脳の本三部作(?)があったから。脳の仕組みがどうとか、神経細胞がどうとか、そんな小難しい理論は抜きにして、日常生活の視線で語っている事に好感を覚えたものだ。 『脳と気持ちの整…

池上彰 世界地図から世界を見る

幾つかの世界の地図を使って、国の関係や世界情勢をかいつまんで解説するスタイルで、判りやすい内容だったが、案外知らないものだということを知ることにもなった。例えば、 イラン民族はアラブ人ではなくアーリア人。言葉はペルシャ語で、アラビア語ではな…

竹中平蔵「日本経済の行方」

時流が時流なので予想通りサブプライムローン問題に入るが、多くの人達が不況の原因を安易にサブプライムローンに結び付けているが、今の日本の不況はそれだけが問題ではない、と主張する。 日本が何故弱くなったか?一つは小泉内閣が勧めてきた改革が衰えて…

阿木燿子「自分らしく生きるために」

阿木さんという方はとても上品というか柔らかい話し方をする。阿木燿子といったら、港のヨーコやプレイバック・パート2の歌詞のイメージがあるので意外だった。作詞家という職業を通して、彼女は自分の中に別の世代、別の性別の自分がいることに気がついた…