2008-01-01から1年間の記事一覧

権兵衛狸

ある夜の事、権兵衛という男の家に「権兵衛さん」という声とともに戸をたたく音がする。戸をあけると狸が転がってくる。いたずらしたのを懲らしめるために縛り上げる。翌日知人がやってくると狸汁にしようというが、それは可哀想だといって、戒めの為に頭の…

鎌倉の精華

鎌倉国宝館で開催中の「鎌倉の精華」に出かける。鎌倉駅に着いたのはまだ9時過ぎで、小町通りに並ぶ店はまだ準備の最中で、人通りもごく少なく、いつも見ている景色と違うのがなにやら新鮮に感じる。 鶴岡八幡宮に到着すると既に人が結構集まっていて、七五…

蔵丁稚

丁稚が旦那に隠れて大好きな芝居に行くのだが、旦那はそれをうすうすと察知していてかまを掛けるとまんまと引っかかってしまう。懲らしめるために丁稚は蔵に閉じ込められるが、すき腹を満たすために芝居を演じ始め、刀を振り回す。それを見た女将さんは切腹…

共感能力

茂木健一郎の全国小学校道徳研究大会の講演で出てきた用語。脳にはミラーニューロンという組織があってそれは自分と比較する為に働くのだそうだ。それは運動するとき、体験するときに働くものであって、抽象的なことを考えていて備わるものではない。だから…

宿屋仇

男三人が宿に泊まって芸者を呼んで騒いでいる。と、隣の部屋に泊まっている侍が、騒がしくて寝られないというので、宿の人に止めるように言って貰う。男三人は残念に思いながらも相手が侍だと聞くと下手に逆らう訳には行かない。 芸者遊びは止めたのはいいの…

落語の歴史

落語とはいつからどのように生まれたのか、その起源を知りたくて手にした本だ。そもそもは、その場限りの話や笑い話だったのが、語り伝えられたり書き物にされたりして形を整えていく、さらにサゲという結末がついてきたのが戦国時代末だという。 戦国大名は…

意思決定の理論と技法

意思決定のマインドとそのフレームワークを解説した書。基本的には企業などといったグループを想定しているが、個人あるいは家庭にも応用が利く内容だ。意思決定するという事は「後戻りしない覚悟を決めて、その結果に対して責任を持つ勇気を持つ」という、…

丹沢はもう秋

一泊で丹沢のコテージに宿泊。夜、朝と空気はひんやりとして一足早い秋を感じることができました。 この実は何だろうか? 山桜? ウェルキャンプの朝食のパン

始末の極意

節約が得意だという名人のところに男が訪ねて色々と節約の仕方を教わる。 最後にその極意を教えてやると言われて、松の木にぶら下がらされ、片方の手を離し、更に残ったほう方の手の指を一本一本離し、最後に人差し指と親指だけになったとき、「これを離さん…

初めての東京大学

東京大学でとあるセミナーが開催されたので聞きに行くことにした。東京大学に行くのは初めて。茂木健一郎の講演を聞きながら本郷三丁目の駅から歩く。話の中に養老孟司の事が登場する。今日は東京大学づいている。どこかで聞いたことのある赤門。本当に赤い…

ザ・プロフェッショナル

100回記念のスタジオ録画番組。NHKのWebサイトから抜粋しておく。 http://www.nhk.or.jp/professional/backnumber/081021/index.html ひらめきの極意 プロのアイデア発想法 100人のプロの仕事の仕方を徹底分析した結果、茂木が導き出したポイントは、ずば…

あくびの稽古

学び事が好きな男、色々やってみるのだがなかなか板につかない。それであくび指南というのに、友人を連れて入ってみることにする。 師範はもっともらしい講釈をし、男はそれをもっともらしいと真に受ける。が、付き添いの友人はばかばかしくなって、ついあく…

七度狐

煮売屋を訪れた男二人。一方が店に置いてあるイカの木の芽和えを食べたいと懇願するのだが、それは特別なイベントの為に作ったものなので出すことは出来ないと言われるにもかかわらず、ちゃっかりすり鉢ごと失敬して店を急いで出る。食べ終わったすり鉢を放…

煮売屋

伊勢参りに行こうという男二人がなんだかんだ言いながら歩いてゆく。腹もすいたというので煮売屋さん、今で言うドライブインの小さな所に入って腹ごしらえする事になる。 何を食べようかというので品書きを見ながら店主と掛け合いになる。 銘酒があるという…

親子茶屋

女遊びな息子を持つ旦那がいい加減にしろといさめる。改める素振りなぞ一向に無い息子を尻目にして、旦那は坊さんの説教を聴きに行くといって店を出る。というのは実は真っ赤な嘘で、旦那は部類の女好きで茶屋に行ってそのまま遊びに興じる。 一方で息子の方…

鎌倉文学館

今日は朝から小雨が降っていたのだがそれもじきに止み、天気予報でも曇りのち晴れということなので、鎌倉文学館まで出かける事にした。以前旧華頂宮邸に行ったとき、この文学館もかなり歴史ある建物だという話を聞いていて、いつか行こうと思っていた。近く…

茶漬閻魔

男が閻魔のところに現れ、極楽に行き、釈迦と出会って、はずみで地獄に落っこちてしまう。釈迦とキリストが助けようとするのだが二人とも失敗して落ちてしまい、赤鬼に助けられる。蜘蛛の糸につかまって上ろうとしても糸が切れて落っこちてしまう。 「いつま…

住吉駕籠

駕籠屋の二人が主人公。客をとろうとしているのだがなかなか上手くいかない。近くの茶屋の主人を誘ったり、ひやかしの夫婦に引っかかったり、駕籠を探してる侍の相手をしたり。 あげくに酔っ払いがやってきて色々とからんでくる。浄瑠璃まで歌い始め、本物の…

道具屋

ある男が夜店の道具屋を任されたのだが、売り物も半端物ばかりで売り方もひどくてさっぱり売れるはずが無い。 客が笛を触っていたら指が穴に入って抜けなくなる。仕方が無いので買って貰うしかないというので、男は売値を考えはじめるのだが、欲張って、この…

セレンディピティ

茂木健一郎の講演を録音したMP3を聞くとセレンディピティの話しがでてきた。以前読んだ「思考の整理学」で解説のあった言葉で印象に残っていたのでハッとした。 セレンディピティ無しでは成長できない そうか、偶然気がつくことがそこまで重要だったとは。 …

脳と人間−茂木健一郎

茂木健一郎が各地で公演した内容を収録したMP3が同氏のブログサイトに掲載されている事を知った。同氏はNHKの番組「ザ・プロフェッショナル」で知ったのだが、いつもゲストへの質問がするどくて面白い。 幾つかある中で、富山県立高岡高校で講演した「脳と人…

鎌倉、秋の気配

今日は鎌倉五山第三位の寿福寺を目当てに出かける。 山門に入ると人はまばらにしかいない。山門から本堂まで参道がまっすぐに繋がっていて両脇には杉が覆うように立って、静けさを一層際立たせてくれる。 残念ながら拝観はできない。が、門から見た庭は手入…

インポッシブル・シンキング

メンタルモデルとは、人が物事を理解してとるべき行動を決定する際に基本的な方向性を形付ける固定観念のようなもの。本書ではこのメンタルモデルを自分でコントロールする事の重要性とそれを可能にする取り組みを解説したもの。日々意思決定が求められる時…

替り目

酒好きな男が外で一杯飲んでから家に帰る。女房にもうそれ以上飲むのは止めろと言われるのにまだ飲みたがる。つまみが無いのでそれも買って来いと行かせる。 酒をお燗にして飲みたいというので、通りかかったうどん屋にただでお燗を付けさせるのだが、それを…

萩と竹

はぎ寺で知られる宝戒寺、9月が萩の花のシーズンらしいので少し時期を逸してしまったのかも知れないと思いつつも、青空にも後押しされて出かけてみることにした。 宝戒寺は鶴岡八幡宮に近い車通りに面したところにある。萩のほとんどは白萩で、寺の通路を埋…

セレンディピティ

思考の整理学で知った言葉で、 科学者の間では、こういう行きがけの駄賃のようにして生まれる発見、発明のことを、セレンディピティと呼んでいる 中心的関心よりも、むしろ、周辺的関心の方が活発に働くのではないかと考えさせられるのが、セレンディピティ…

思考の整理学

アイディアを産み出す事に王道は無いのだろうが、筆者が培ってきたやり方を元にして数々の考え方が纏められている。1986年に執筆された本なのだが、その示唆するところは今日では全く輝きを失っていない。また話のいくつは脳科学者の茂木健一郎と同じような…

池田の猪買い

ある冷え性の男、猪の肉が薬になると言われて猟師がいるところまで出かける。既に捕まえて肉になっている猪はあったのだが、新鮮なものが欲しいと頼んで猪を撃ちに行く。さて猪を見つけて猟銃を撃つと猪がバタッと倒れる。男はそれでも疑って、これはもとも…

皿屋敷

昔代官が屋敷で働くお菊という女に横恋慕していたのだが、受け入れてくれなかったのを逆恨みして罠にかけ、十枚ある皿の内一枚を無くしたという濡れ衣を着せて惨殺する。お菊は化けて出るようになり、それが今でも出てくるというのだ。 それを面白がって若者…

鉄砲勇助

男が知り合いに法螺話を並び立てるお話。信州に旅行に行ったという設定で、寒いものだから田んぼで足が氷ついた鴨を捕まえるとか、寒くて声が凍ってしまうとか、色んな法螺を吹く。 漫才でも法螺を並び立てるのは多いが、この落語は丁度そんな感覚だ。次はど…